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呉儀副総理、日経新聞主催「アジアの未来」特別セッションで講演
2005/05/23

 

 中国の呉儀・副総理は23日、日本経済新聞社主催の国際交流会議「アジアの未来」特別セッションで、「アジアの振興と中日両国の共通の責任」と題して講演した。

 呉副総理は次のように指摘した。アジアの平和と発展はいま歴史的チャンスを迎え、また諸々の挑戦を受けている。時代の流れに沿って、平和で、安定し、発展、繁栄する、調和したアジアの実現のために努力することは、アジア各国が共同で担うべき歴史的責任である。この目標を実現するためには多国間協力や地域経済統合で成功した他の地域の経験を学び、参考にするとともに、アジアの特色に十分配慮し、アジアの実情にかないアジアの特色をもつ統合の道および統合のプロセスを導く原則と目標をもつべきである。

 呉副総理は次のような原則と目標を示した。

 第1、アジアの意識をもち、団結と協力を強める。アジア各国の発展は地域統合のプロセスと結びついてはじめて保障され、それではじめてアジアの繁栄と振興が現実になる可能性が生まれ、アジアは発展の活力をいつまでも維持することが可能になる。

 第2、政治的な相互信頼を強め、お互いの関心に配慮する。アジア各国は国連憲章と平和共存5原則を踏まえ、仲良く付き合うべきだ。歴史的に残された問題と現実の利害摩擦を適切に処理し、国家間の協力にふさわしい条件と雰囲気を整えるべきだ。各分野の交流と対話を増やし、協力の社会的基礎をしっかり固めるべきだ。

 第3、安全保障観を改め、平和と安定を守る。冷戦思考を捨て、相互信頼、相互利益、平等、協業を中心とする新しい安全保障観を確立し、平等な対話を通して矛盾を解消し、友好的な話し合いによって争いを取り除くべきだ。

 第4、経済・貿易主導で、全面的協力を引っ張る。協力のルートを開拓し、協力の内容を豊富にし、各国人民が協力の恩恵を受けられるようにする。引き続き自由貿易のプロセスを推進し、相互投資を促進し、平等互恵の産業協力チェーンを作り上げるべきだ。金融、エネルギー、交通、農業などの分野の協力を強めるべきだ。地域の未発達国への支援を強め、各協力者が歩調を揃えて前進できるようにすべきだ。

 第5、文明の多様性を尊重し、開放と寛容を提唱する。各国の社会制度と発展モデルを選ぶ自主権を尊重し、差別と偏見に反対すべきだ。文化、宗教、価値観の多様性を尊重し、異なる文明の融合をはかるべきだ。域外諸国との対話と協力を強め、共に世界の平和と繁栄をはかるべきだ。

 呉副総理はさらに、次のように述べた。

 こうした目標と原則に基づき、当面と今後しばらく、アジア諸国は3つのことに重点的に取り組むべきである。

 第1、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中日韓(10+3)の協力を全面的に広げ、深める。10+3を主ルートにして、東アジア共同体建設の具体的道筋を検討すべきだ。経済協力を強め、経済統合の程度を高めるべきだ。これをさらに政治、安全保障、社会などの分野に広げ、オールラウンドな協力の枠組みを作り上げるべきだ。地域内の他の協力制度と関係を結び、相互補完、相互促進をはかるべきだ。

 第2、中日韓協力を一層強化する。3カ国の経済・貿易、情報産業、環境保護、人的資源開発および文化などの分野の協力は急速に進んでおり、3カ国の長期的必要性を考えて、エネルギー協力や自由貿易取り決めなど大きな現実の課題について適時に実質的検討に着手することは必要であり、条件も整っている。

 第3、汎アジア協力を積極的に推進し、アジア全体の発展と繁栄を求める。必要性と可能性に基づき、積極的・着実、漸進の原則にのっとって、既存の協力のレベルと質を高めるべきだ。協力分野を開拓し、汎アジア協力の新局面を開くべきだ。

 呉副総理はまた、次のように強調、指摘した。

▽10+3を含む地域のさまざまな形の協力は排他的なものであるべきでない。われわれは一貫して、地域の協力の開放性、透明性を維持し、寛容性、互恵性を体現することを支持している。地域の協力の根本的目的は互恵・ウィンウィン(共に勝者になる)、共同の発展である。

▽アジアは中日両国が長期的発展と永続的繁栄を図る共通の地理的拠り所であり、中日両国の協力はアジアの平和、安定、発展の必要条件である。中日両国が平和共存し、代々友好を続け、互恵協力を進め、共に発展することこそが双方の長期的、根本的利益にかない、アジア各国の共通の期待にかなう。また中日両国がそれぞれの長期的発展と永続的繁栄を実現するには、アジアに立脚し、世界に目を放ち、二国間協力をたえず深めると同時に、アジアの協力に積極的に参加し、それを推進しなければならない。双方は時代の発展と変化に積極的主導的に対応し、地域協力を共に推進することによって、アジアがグローバル化の競争と挑戦を一層よく迎えられるようにし、アジアの繁栄と振興の歴史プロセスの中で共同の発展を実現すべきである。これは時代の呼びかけであり、歴史の必然であり、中日両国が当然担うべき重要な責任であり、それ以上に両国政府と人民の英知と胆略、見識にとっての大きな試練である。

▽良好で安定した中日関係はアジアの協力を促進する重要な条件である。中日両国がアジアの協力の中で真に力を発揮するには、常に「歴史を鑑とし、未来に目を向ける」精神を堅持し、相互信頼を深め、協力を強めなければならない。われわれは日本と共に努力し、確実な措置をとって、意見の食い違いを解消し、困難を克服し、早急に両国関係を健全で安定した発展の軌道に戻すことを願っている。

▽アジアの永続的平和、安定と発展を実現することは、すべてのアジア諸国と人民の共通の願いと共通の事業であり、アジア各国政府と人民はそのために共にたゆまぬ努力を払う必要がある。手を携え、協力を強め、アジアの振興と繁栄の新しい局面を共に切り開こう。

 講演の後、呉副総理は中日関係、人民元為替、中国の経済情勢とエネルギー政策について、聴衆の質問に答えた。

 講演会には経済、政治、教育、報道関係者400人近くが出席した。

 (東京5月23日発新華社)



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